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◇◇◇ ◇◇◇ 寧音が「パパに内緒で会いたい」と連絡を取ると、優吾はすぐに時間を作ってくれた。キャンプの時には気まずい雰囲気になってしまったが、寧音を我が子のように思っている優吾にとっては、「寧音とケンカするのなんか、いつもの事だろ」という事になるらしい。 寧音も優吾も、日曜日の休診日にシフトが入る事はあまりないので、二人は揃って優吾に会いに行った。 「よう。新婚旅行、どうだった?楽しかったか?あ、お土産ありがとうな」 「ううん。それより、今日は優吾ちゃ...
真昼の月 | 2022.03.08 Tue 22:59
◇◇◇ ◇◇◇ とりあえず、四人はアッパークラス用のラウンジに入ることにした。LOKIはミラノの空港では、当然VIP待遇だ。LOKIの姿を見たスタッフが、ラウンジの奥にあるエグゼクティブルームに四人を案内した。 「……今の、ヴァイオリニストの高橋響じゃないか?」 ソファに落ち着き、飲み物がサーブされると、大雅が小さく口を開いた。 「高橋?」 思わず、寧音が聞き返す。 兄さんと呼んでいた。それ...
真昼の月 | 2022.03.07 Mon 23:08
皆様、昨日もお知らせしたとおり、本日からは少し展開が変わり、少々ハードな内容が出てきます。 ネタバレになるといけないのであまり詳しい事はかけないのですが、地雷にされている方もいると思われます。 もし明るいお話のままハッピーエンドを迎えるのがお好きな方は、ここでおしまいにしてしまったほうが良いかもしれません。 この後第二部もお届けする予定なのですが、ここで一度おしまいにして、第二部に進まれても全く問題はありません。 ということで、大丈夫な方だけ続きをお読み下さい。 ...
真昼の月 | 2022.03.06 Sun 22:24
「分かってるのよ。ちゃんと分かってる。パパがお兄さんを好きになることだって、ずっと前から分かってたの。だって、パパはお兄さんと一緒にいる時だけ、どうしたら良いのか分からないって顔をしてたもの。私のことを見てなきゃいけない。私のことを一番に考えてなきゃいけない。でも、お兄さんに目が行っちゃうし、お兄さんのことを考えちゃう。だからパパはいつも、どうしたら良いのか分からなくて困ってた。……分かってるんだよ。分かってるの」 しばらく、寧音は大成の胸の中でグッと何かを堪えるよ...
真昼の月 | 2022.03.05 Sat 23:47
大雅は奏の手の上に自分の手を重ねて寧音を見つめた。真摯な瞳だった。反射的に何か言い返そうとしたが……寧音は、その言葉をすぐに飲み込んだ。その代わりに口から出て来たのは、ひどく切ない涙声だった。 「……私のパパなの……。ずっと、ずっと、私だけのパパだったの。パパには私だけだった。だから……だから、パパが一番好きになった人で、パパを一番好きになってくれた人にしか、パパはあげられない……」 涙と共にそう呟く寧...
真昼の月 | 2022.03.04 Fri 22:35
◇◇◇ ◇◇◇ 「パ、パパっ!?」 レストランに入り、奏の顔を見るなり、寧音がおかしな顔をして小さく叫んだ。 「ん?おはよう、寧音。よく眠れた?」 「ええ、おかげさまでぐっすり……そうじゃなくて!!」 寧音が何か言おうとするより先に、ウェイターがテーブルを回ってきて、朝食のオーダーを聞き、紅茶やコーヒーをサーブしていく。その間、寧音は何か言いたいのをグッと堪えるように、ぷるぷる震えながら奏の顔をガン見していた。 四人...
真昼の月 | 2022.03.03 Thu 23:19
奏はなんとか体勢を整えると、できるだけ自然に見えるように体を起こし、大雅に向かってぺこりと頭を下げた。 「……取り乱してごめん。その、昨日は、ここまで運んでくれたんだよな?重かったろう?」 「いや、全然。羽かと思った」 「まさか」 小さく笑うと、もう一度キスされた。 「ん……」 最初は柔らかく笑いながら。でもそのうちに、キスに熱が篭もってきた。 「ふ、んん……」 「可愛い。奏さん、あんた最...
真昼の月 | 2022.03.02 Wed 22:34
◇◇◇ ◇◇◇ 電子音が鳴っている。シンプルなベルの音。ああ、目覚まし時計が鳴ってる。早く起きて、朝ご飯を作らなくちゃ。ああ、でも目が開かない。早く起きなくちゃ。寧音が遅刻したら大変だ。寧音…、ねね…… 「奏さん?」 「え?」 はっと目が開けると、目の前に憧れ続けた男の顔があった。 「え!?LOKI!?え?な、何?何が起きた!?」 寝惚けているのか慌てふためく奏の顎を掬い上げると、世界で一番美しい男が唇を重ねてくる。 ...
真昼の月 | 2022.03.01 Tue 23:03
(R18)です。このblogは18歳未満の方は読んでいらっしゃらないはずですが、苦手な方が間違えて読まないように、一応たたみます。大丈夫おっけーどんとこい!という方だけ「続きを読む」を押すか、もしくは下にスクロールしてお読み下さい。 -----------------------------
真昼の月 | 2022.02.28 Mon 22:36
「だから、俺、こういうことしたことなくて……だからその、何をどうして良いのかも分からないし、こういう時のマナーとか礼儀とかも知らないし、とても君を歓ばせてあげることなんてできないと思うんだ。あの、ほんと、こんな年で恥ずかしいんだけど……」 女性の処女性を重んじる人はいても、この年の男が童貞だなんて、とても人に自慢できる物ではないだろう。いや、この場合は童貞で良いのかもよく分からないのだが……。処女?処女なのか?いや、どちらにしても、多分、す...
真昼の月 | 2022.02.27 Sun 22:15
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