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JUNE/BL/ML

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JUNE/BL/MLなど言われる、男×男などの同性愛要素を含む創作小説テーマです。
※ R-18作品には必ず分かるように明記しましょう。
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薔薇の盛りの頃に 17

「なんか、あの頃が一番青春って感じだったなぁ」 「そうか」 「ああ。今回バイクの話になるまでは忘れてたんだけど、バイクもさ、やっぱ少しは憧れたんだよ、俺も。ほら、高校生くらいの時って、みんな1度は憧れるだろ?」  でも大学に入ってからは、塾講のバイトにばかり夢中になって、免許を取りに行く時間なんてなかった。もちろん、宮嶋には経済的な理由もあった。 「だからさ、今日はバイクに乗せてもらえて良かった」  宮嶋が嬉しそうに笑うと、大竹も小さく笑った。 「……これから先、俺は1人...

真昼の月 | 2020.05.12 Tue 08:04

薔薇の盛りの頃に 16

「……で、なんでいきなりバイクなんだ?なに?何かあったのか?是枝さんとそんな気まずいことになってんの?」 「いや、まぁ、過去の男性関係でちょっとケンカになりかけたら、設楽君が気を利かせてくれてね?まぁ、とりあえず乗せてもらって良い?」 「あぁ…?」  そのまま宮嶋はトニーの指示でメットを被り、バイクにまたがった。CBRのタンデムシートは少し高い位置に付いている為、後ろに乗ると思ったよりも視線が高く、大竹の背中にしがみつくような形になる。 「ちょっと前傾気味になるから乗...

真昼の月 | 2020.05.11 Mon 08:07

薔薇の盛りの頃に 15

「ん?どうした?」 「いや、なんでもないよ!」  思わず設楽の声が大きくなる。ニヤニヤと大竹に何か言おうとするダグラスとトニーの足を、テーブルの下で誰かが蹴飛ばしたようだ。 「リャングー、ワンカートン買ってきたから、ここにいくつか置いておけよ」 「サンキュ、シェンイェ。助かった」  大竹から煙草を受け取ると、ダグラスがわざとらしく宮嶋と是枝に視線をやる。その視線を追って二人を見た大竹は、是枝に覆い被さるように座っている宮嶋に、不思議そうな顔をした。 「なんだ?ケンカか?」 「昔の恋バ...

真昼の月 | 2020.05.10 Sun 08:04

薔薇の盛りの頃に 14

「じゃ、せっかくだから明日式を挙げるお2人のお話でも伺いましょうか。ケースケはどういう心境の変化で年貢を納める気になったの?」 「ダグラス!」  ダグラスの言い方にジェイクのこめかみに筋が浮くが、是枝は笑って「大丈夫だよ」とジェイクを宥めた。 「あれ?ひょっとして、そういう楽しい話は俺が来る前に終わっちゃった?」 「いや、そうじゃないけど……」  ちらっと設楽が宮嶋を見ると、宮嶋は思いっきり顔を歪めて、「あんまり言いたくないんだけど……」と是枝を見た。  それ...

真昼の月 | 2020.05.09 Sat 08:06

初恋 act.6

(R18) 「木本……待…っ…ちょっと待てって…あ、っん…っ痛!」 一ミリの余裕だってなくて、いきなり鳴海のズボンの中に手を突っ込み中心を鷲掴んだ俺の髪を、鳴海の細い指が絡め取り軽く引っ張る。 「そんなし、たら、痛い…って…あっ、つ──…っ!」 「ご、ごめ…っ!」 「そんな焦んなくても、逃げたりしないから…だから…」 慌てて身体を離した俺の首に腕を絡ませ、『ゆっくり…しよう』──下手をすると聞き取れないほどの小さな声でそう囁くと、今度は鳴海の方からキスをくれた。 焦る俺を宥めるように、あやすような柔らかい...

駄文倉庫 | 2020.05.08 Fri 21:59

薔薇の盛りの頃に 13

「え?ジェイクさん、アメリカでもこういう言い方するの?」 「……まぁ、旧家の人間はしますね。私の父もそういう言い方を敢えてすることがありますが……大抵のアメリカ人は、あまりそういう時間のかかる言い回しは好きじゃありませんよ」 「え〜!?そうなんだ!国によって違うの?それとも階級の違い?なんか、面白いね!!」  変なところに感心している設楽に、トニーは力こぶしを握って力説した。 「だから僕は、日本に来た時に、なんかこう……自由の象徴のように思ったワケよ、...

真昼の月 | 2020.05.08 Fri 08:07

薔薇の盛りの頃に 12

「という訳で、俺のバイクはカタナの1100で、オフ車はジェベルの250な訳ですよ!ジェベルはもう製造中止されてるけど、オフ車オフ車してなくて良いんだよ!」  常にはなく鼻息の荒いダグラスに、トニーがすかさず混ぜ返す。 「え〜、あれ、オフ車にしちゃでかくない?」 「でもその分、オフ車にしちゃ高速楽に走れるから、ここに来る時便利だぜ?」  妙に興奮している3人に、ジェイクは小さく溜息をついて「お茶でも淹れてきましょうかね」と席を立ってしまった。 「あ、ボクも手伝います」  後を追うリカル...

真昼の月 | 2020.05.07 Thu 08:01

薔薇の盛りの頃に 11

「確か、大学入る前くらいだ!慎也、ダグラスさんとトニーさんからバイト代出すから免許取ってバイクを走らせろって無茶振りされたって言ってた!って、え?でも慎也、あれで本当に免許取ったのか……?」  驚いたように宮嶋が言うと、ダグラスと、ダグラスが来てから元気を取り戻したトニーが、悪い顔でニヤニヤと笑った。 「取ラセタヨー。当タリ前ネー」  何故か日本語ベラベラのダグラスが、片言中国人発音でそう言うと、トニーまで「慎也、ナンダカンダデオ兄チャンノ言ウコト絶対ネー」とエセ中国人発...

真昼の月 | 2020.05.06 Wed 08:01

薔薇の盛りの頃に 10

「ん?どうした?」 「いや……知ってれば学生時代にアタック掛けてたのに……」  是枝の前だというのについつい本音をぶっちゃける宮嶋に、ダグラスは声を上げて笑った。 「正直だねぇ。良いのか?ダンナさんが目の前にいるのに?」 「僕達の間に隠し事はありませんから大丈夫ですよ。なに?啓介、ダグラスさんの事、結構好きだった?」  そう言って微笑んで宮嶋を見つめる是枝の目は……当然だが少々強(こわ)い。 「え?いや、だってほら、ダグラスさんって俺の好みのど真ん...

真昼の月 | 2020.05.05 Tue 08:02

初恋 act.5

冷蔵庫の中から2リットルのペットボトルに入ったお茶を取り出し、2人分のグラスに注ぐ。 その間チラリと盗み見た鳴海は、床に座ったまま興味深げな表情で、決して広いとは言えない室内を見回していた。 その横顔は、今にも消えてしまうのではないかと心配になるくらい透明で、あの頃に比べたら一回りも二回りも小さく見える鳴海の儚さに、何故か胸が痛くなった。 「そんなマジマジと見るほどの部屋じゃないよ」 「サンキュ」 言いながら手渡したグラスを受け取ると、鳴海はすぐに口に運び、そのまま口腔に含んだ液体を2度...

駄文倉庫 | 2020.05.04 Mon 11:07

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