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(R18)です。このblogは18歳未満の方は読んでいらっしゃらないはずですが、苦手な方が間違えて読まないように、一応たたみます。大丈夫おっけーどんとこい!という方だけ「続きを読む」を押すか、もしくは下にスクロールしてお読み下さい。 -----------------------------
真昼の月 | 2018.10.04 Thu 08:05
「なんで謝るんだよ」 「いや、明日組のみんなに何て言うのかなって」 「間違えて剃り落としたって言や良いだろ、別に。イメチェンした、でも良いしな」 そう言いながら、部屋の電気を消し、ベッドの上にヒロを誘導する。その仕種は、ひどく馴れていた。 そのまま桐生は、ヒロに何か言う暇も、何か考える暇も与えずに、唇を重ねてきた。 その唇は思っていたよりも柔らかく、でも少しだけ荒れていた。 もっと、抵抗があるかと思っていた。男であり、兄貴である桐生と唇を合わせているのだ。 ...
真昼の月 | 2018.10.03 Wed 08:05
「……兄貴の子供の頃かな……。こっちの人、兄貴に似てるから兄弟とか?……あれ?」 写真には、桐生を真ん中にして男が3人と女が2人映っていた。ひょっとして、桐生の隣にいるこの人は…… 「なんだ、ずいぶん古い写真を見てるんだな」 「あ、すいません!つい……!」 慌てて謝りながら振り返って、思わずヒロは固まった。 そこには、蓄えていたはずの顎髭が綺麗に落とされた桐生の顔があった。 「兄貴…、その顔……」 ...
真昼の月 | 2018.10.02 Tue 08:03
なぜこうなる前に駈と寝ておかったのかと、確かに自分はそう思った。 暴力として体を暴かれるのではなく、もしも駈と体を重ねていたら……と。 桐生は自分と寝ることで、溝口の一件はただのリンチであり、体の関係にはカウントしないのだと教えようとしているのだろうか。 本物のセックスとはどういう行為をいうのかと。それは決して暴力ではないのだと。 もしも駈と最初に体を交わしていれば、それはどういう物であったのかを教え、上書きしようとしているのだろうか 「…&hellip...
真昼の月 | 2018.10.01 Mon 08:01
「なんだ、その汗は。お前どんだけ筋トレしてやがった!」 「いや……すいません」 慌てて床に飛び散った汗を拭こうとすると、「そうじゃねーだろうがよ!」と怒鳴られた。 「だから、やりすぎなんだよテメーは!」 「すいません!」 すぐに頭を下げると、桐生は忌々しそうに舌を打った。 「何を焦ってんだ、ヒロ」 「何をって……だって俺、組長に言いつかった仕事をまるでできてないし……」 「元々お前がいなけりゃオヤジが1人でやってた事をお前に手伝わせてるんだ。...
真昼の月 | 2018.09.30 Sun 08:01
◇◇◇ ◇◇◇ 退院が決まったのは、事件から1ヶ月以上経ってからだった。重田医師は最後までヒロにカウンセリングを受けるように勧めてくれたが、ヒロ自身がそれは断った。 退院して、またしばらくは桐生の元で世話になる。自分の店を持たされたら、今まで通りここで暮らすわけにはいかないだろう。それはなんだかひどく心細い気がして、それに気づいてはっと頭を振る。だめだ。自分は桐生に依存している。駈という支えをなくしてフラフラしているところに、桐生という頼りがいのある支えを見つけ、それに縋っているのだ。 ...
真昼の月 | 2018.09.29 Sat 08:20
「そんで、衛さんから何を見舞いに貰ったんだよ」 「あ、色々、雑誌や本を……」 桐生は棚の上に置いてあったアイドルがたくさん載っている雑誌を手に取って、「これも衛さんがか?」と驚いた顔をした。 「それは時村さんです。あの人、意外とアイドル好きなんですね」 「お前でもアイドルとかに興味あんのか」 「なんすか、それ。俺だって好きですよ。今の子はみんな可愛いですよね。でもなんだか幼気(いたいけ)で、俺が応援しなくちゃって気になります」 雑誌をペラペラめくりながら、ヒロは思わずし...
真昼の月 | 2018.09.28 Fri 08:10
結との2回目の逢瀬は、結のアパルトマン(集合住宅)でだった。 1階併設のレストランで、夕食を共にした。 高級住宅街だけあって、客層もこのアパルトマン住人かそれなりの紳士淑女だ。 必要だろうと思って、私もジャケットと革靴でパリに来ている。 店内に入ると、絵画に出て来るようなシャンデリアと家具があり、クリーム色の落ちついた内装のレストランだった。 私たちを案内するウェイターが、最初の椅子を引く。 結がこのアパルトマンの住民で、バレエダンサーであることをウェイターは知っているだろう。 ウェイターが...
大人のためのBL物語 | 2018.09.27 Thu 13:27
「おーう。暇だと思って差し入れ持ってきたぜ」 体の痣や腫れがひいて、後は肋骨と腓骨がつくだけだとなった時点で、ヒロは一般病棟に移され、面会が解禁となった。 すると待ってましたとばかりに、事務局でヒロと親しくしている時村を筆頭に、組の奴らが様子を見に、時々病室に現れるようになった。「時々」と言っても人数が人数だ。時村は事務局の中でも1番親しくしてくれた先輩だから良いが、それ以外の奴が何故自分の様な新入りの見舞いに来てくれるのか、その理由が分からない。 実際は例の噂の真偽を...
真昼の月 | 2018.09.27 Thu 08:01
何故、俺を庇うのか、と。 オヤジの盃を貰おうという男だ。これを良いチャンスと捉えて、俺から金なり縄張りなりシノギなりを奪って、自分の地盤固めに使えば良いだろうが。 何故そうしない? どうしてそんな顔をして、俺を庇おうとするんだ!? こいつはバカだ。こんなチョロい奴、この世界で生き抜けるはずがない。 ヒロの辛そうな、苦しそうな顔を見て、金町は思わず顔を顰めた。 それなのに、何故自分はこんな気持ちになる……? 「金町。ヒロはこう言ってるがな」 栄次...
真昼の月 | 2018.09.26 Wed 08:02
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