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「小説」はなんとなく堅苦しい。
もっと気軽に、じゆうな感性で楽しんでほしい。
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正六面体の部屋と茶室の面影

JUGEMテーマ:ものがたり    まずは部屋だ。その部屋が持つ場のエネルギーを設定しなければいけないだろう。そこがスタート地点になる。その部屋の床は正方形をしている。いや床だけではなく四方の壁も全部正方形だ。そして当然天井も正方形になる。つまりその部屋は正六面体の部屋だ。あまり広くはない。一辺が四メートルから五メートルくらいだろうか。たぶん標準的な麒麟なら六体は並べることが出来るだろう。でも成熟した龍ならば一体を押し込むことが精一杯だろうと思えた。もちろん標準的な麒麟のサイズも成熟し...

pale asymmetry | 2025.04.14 Mon 18:20

下りる日

JUGEMテーマ:ものがたり    早朝から、僕は祖父と餅をついた。前夜は車の中で眠ったので躰の節々が痛かったけれど、それに耐えて餅をついた。本当は祖父の屋敷で眠る予定だったのに、その古民家はしばらく来ないうちにとても眠れるような状態ではないほどに痛んでいたのだ。祖父は今僕の実家に一緒に住んでいて、この家にはめったに来ない。免許もすでに返納しているから、この山中の一軒家に来るのが難しいのだ。今回も僕の両親は反対したのだけれど、祖父がどうしても来たがったので、僕が車を出すことにしたのだっ...

pale asymmetry | 2025.03.16 Sun 20:49

甘そうなむらさき

JUGEMテーマ:ものがたり    少年は激しく鞭打たれていた。鞭打っていたのは鬼だった。雨交じりの午後、風は真南から、温い雨滴に草木は潤い、朗らかに微笑んでいるようだった。少年はそんな地面に蹲り、鞭打たれながら自身を抱き締めていた。この苦痛の時間が行き過ぎるのをただ願っているようだった。あるいはその鋭利な痛みの快楽に浸っているようにも見えた。その二つの様子を重ねて感じてしまうのは、私自身がそうだからなのかもしれない。つまり私自身が鬼に鞭打たれたとき、その二つのある種相反する想いを抱い...

pale asymmetry | 2025.03.13 Thu 21:32

拙い支度(橙)

JUGEMテーマ:ものがたり    私は駕籠に閉じ込められていた。あるいは収められていた。あるいは護られていたのかもしれない。でも身動きが取れなかった。竹製の駕籠が小さかったせいもあるけれど、身につけている鎧が私を雁字搦めにしていたのだ。その鎧は達磨のように私を拘束していて、私は指先さえ動かすことが出来なかった。そのような状態で、私は駕籠ごと当主が横たわる座敷へと運ばれた。その部屋は天井から無数の提灯が吊り下げられていた。赤い提灯、青い提灯、黄色の提灯、紫の提灯、藍色の提灯、緑の提灯、...

pale asymmetry | 2025.03.08 Sat 21:05

拙い支度(桶)

JUGEMテーマ:ものがたり    渦の中で目が覚めた。そういう感覚で覚醒したということだ。もしかしたら渦に関する夢を見ていたのかもしれない。でも目覚めた瞬間に、夢と切り離された瞬間に、夢の記憶は失われてしまった。いや、それは最初から存在しない事象に変じたのだった。だから夢は渦はなかった。でも渦があったという真実を私は憶えている。その記憶を書き換えることは出来ない。そう強く想ったら、皮膚の紋様がぬるりと蠢くのを感じた。その想いは正しいのだと言われているような気がした。でも同時にその想い...

pale asymmetry | 2025.03.05 Wed 21:17

拙い支度(眼)

JUGEMテーマ:ものがたり    川向こうのお屋敷で当主が亡くなられたのは、未明に激しい雨が通り過ぎた後に下りてきた冷気が、風景全体を戦かせているような朝のことだった。当主は七十八歳の好好爺な人物であったそうだけれど、亡くなった次の瞬間には少女の姿に変容していたのだという。同時にその額に、幾何学的な紋様が現れてもいたのだそうだ。これは怪異に違いないが、遺族も、集落の誰しも心当たりがあって、直ちに山の上の八卦見の先生が呼ばれることになる。やって来た八卦見の先生は、少女となった当主の躰中...

pale asymmetry | 2025.03.03 Mon 20:58

拙い支度(鈴)

JUGEMテーマ:ものがたり    前輪夜の決まり事を全てこなす頃には私は疲れ果てていた。集まった人々も集まった人ならざる者たちも、まだまだ酒宴を続けていたけれど、私は奥の座敷に引っ込んで寝転がるとすぐに眠りに沈んでしまった。夢を見たような気がする。雨の夢だったような気がする。甘い雨に溺れているような夢で、心地良く苦しい夢だった。苦い恍惚にうなされていたかもしれない。そんな私を覚醒に呼び戻してくれたのは鈴の音だった。雨に濡れ、けれど雨のような濁りのない澄んだ音色だった。これは境界でしか...

pale asymmetry | 2025.02.27 Thu 20:24

拙い支度(銃)

JUGEMテーマ:ものがたり    ランスクロック銃を扱えるかと問われたので、私は首を振る。それを尋ねてきた黒装束の男は少し困った顔で肩を竦めた。ではすぐにランスクロック銃を扱える者を探さなければならない。それはお前の役目だと言うので、私は曾祖母に相談した。すると先隣の集落の幼子が、確か銃を扱えたはずだと彼女が言うので、そんな幼子が先隣の集落にいただろうかと訝しく思いながらも訪ねてみた。何軒か訪ね歩いてようやく見つけた家にいたのは、幼子ではなくすでに成人した女性だった。まあ曾祖母から見...

pale asymmetry | 2025.02.26 Wed 20:55

A small story about whales

JUGEMテーマ:ものがたり    サンザメクジラのコールが金星にまで届いていると発見したのは、天文学者ではなく一人の気象予報士だった。彼が行ったのはAIによる解析だった。実に二千体のサンザメクジラが発するコールを記録し、それを今流行のアニマルトランスレーションインターフェースで翻訳してみたのだ。もちろんこのシステムはまだまだ不完全で、ときどき見当外れな文章を打ち出すこともあったけれど、二千体のコールをベースにしているので、かなりの精度を期待したのだった。結果、打ち出されたのは文章ではな...

pale asymmetry | 2025.02.16 Sun 21:22

オコトアライ

JUGEMテーマ:ものがたり    冷たい霧雨がふわふわと落ちてくる道を、少女は歩いていた。両手で包み込むようにグラスを抱えて、暗い夜道を歩いていた。そのグラスは蝋燭で満たされていて、小さな炎が灯っている。その炎は霧雨を被っても消えることはない。その炎は普通のそれではなかったから。少女にもそれは一目で解った。炎が煌めく瑠璃色をしていたからだ。それは全く揺らぐことがなく、それなのに渦巻いているように少女には感じられた。きっとこれは銀河なのだと少女は思った。どんな銀河も最初はこんな風な小さ...

pale asymmetry | 2025.02.08 Sat 20:09

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