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「小説」はなんとなく堅苦しい。
もっと気軽に、じゆうな感性で楽しんでほしい。
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transmission of color

JUGEMテーマ:ものがたり   「おい、おい」  野太い超えに眠りから覚まされた。暗い部屋を見回すが誰もいない。 「違う、外だ」  ベッドから出て窓のカーテンを開く。ベランダの柵にミミズクが一羽とまっていた。半月の月光がミミズクを斜めに照らし、そのグレーの身体を煌めかせていた。 「伝えたいことがある。窓を開けてくれ」  声は確かにミミズクから聞こえてきた。僕は窓を開けてベランダに出る。何故だかそのミミズクに触れたくなったのだった。 「待て」  ミミズクが翼を大きく広げた...

pale asymmetry | 2022.10.07 Fri 20:40

rippling contrail

JUGEMテーマ:ものがたり    チェックインして部屋に入ると、僕は西に面した大きな窓を全開にした。相棒は背後で何かごそごそしている。たぶん竿を組み立てているのだろう。窓から顔を出すとかなり下に川面。幅の広い川は流れが速そうだった。 「水面までどのくらいありそう?」  相棒が訊いてくる。 「目測約20メートルってところかな」 「オーケー、サンキュー」  金属質な機械音、そして甲高い電子音。相棒はどでかいエンジンリールをロッドに装着し、それを窓から突き出した。 「ワイヤーライ...

pale asymmetry | 2022.10.01 Sat 21:24

late summer flying object

JUGEMテーマ:ものがたり    僕らは寝そべっていた。岬の先端のパーキング。風はそよ吹く東風。涼風のような、そうでないような微妙な感じ。日差しが鋭すぎてよく解らない。午後も遅い時間なのに、陽光は猛っている。パーキングには僕らしかいなくて、だからその陽光は僕らに対して怒っているようだ。でも、僕らの方も陽光に対して怒っていた。傍らに立てたソーダが、すぐ温くなる。車に戻ればクーラーボックスに冷えたのがまだたっぷりとあるけれど、面倒なのでどちらも寝そべったままだ。 「誰もいないね」  ...

pale asymmetry | 2022.09.29 Thu 21:13

Lycoris

JUGEMテーマ:ものがたり    雨が上がると風は北に廻った。その成分に冷気が含まれ、季節を惑わす空気を攪拌する。急に踊りたくなって、私は砂浜に素足で下りる。雨を十分に吸収したはずなのに、砂はまだ温かかった。この熱はどこからもたらされたのだろう。どの宇宙からここにやって来たのだろう。意味もなく考え、その思考が浮かび上がらせるエネルギーを手足に込める。  私は跳ねる。私は飛ぶ。私はくねる。私は旋回する。 「まだまだ足りないわよ」  いつの間にか波打ち際に少女が立っている。口の端に...

pale asymmetry | 2022.09.26 Mon 20:39

dwarf in drawer

JUGEMテーマ:ものがたり    それは宝石のような人だった。色が、輝きが、形が、質感が、というわけではない。雰囲気がそんな感じだったのだ。  祖母が引き出しを開けると、その小人が私と祖母を見上げていた。引き出しの中の椅子に腰掛けたまま。 「誰にも内緒だよ」  祖母が唇に人差し指を立てる。とても真剣な表情だったので、私は強く頷いた。 「うん、誰にも言わない」  私の返事を聞いて、祖母は微笑む。そして私の頭を撫でてくれた。その手はとても重く、けれどとてもやわらかかった。ぽかぽ...

pale asymmetry | 2022.09.21 Wed 21:25

真珠を抱いて彷徨う

JUGEMテーマ:ものがたり    都市の電飾はまばらだったけれど、それでも星は見当たらなかった。誰かが奪ったのかもしれないと半ば本気で考えながら、私は都市を彷徨っていた。肌色の真珠を抱いて。  この肌色とは私の皮膚の色ではない。この色彩は、少女の皮膚の色だ。今はただ純白のゴーストとなり、この都市の夜を彷徨い続ける少女の。私はその少女を追いかけている。いや、追いかけていたはずだ。今はよく解らない。少なくとも私の視覚は純白のゴーストを捉えてはいない。だから私もまたただ彷徨っているだけな...

pale asymmetry | 2022.09.13 Tue 21:50

月とスイカ

JUGEMテーマ:ものがたり    まだ月は昇っていない。けれど私は月に追いかけられている。その月は今はまだ失われている月だ。九重が九重に重なる月なのだろう。菊の花びら落ちては来ない。だから私は追われていることに気づいたのだ。そして道を駆ける。知らぬ間に見知らぬ風景の奥深くにいて、もうどこへ向かったら良いのか解らなくなる。解らないから進むしかない。立ち止まれば、追いつかれてしまうから。追いつかれたらどうなるのか、恐ろしすぎて考えられない。  唐突に、朱色の建物が現れた。地中から湧いて...

pale asymmetry | 2022.09.09 Fri 21:14

Drop of Recovery

JUGEMテーマ:ものがたり    星はまだ見えるけれど、空の色はすでに夜の淫らさを失っている。涼風が、北から駆けてくる。少し湿っているけれど、十分に私の皮膚から熱を払ってくれる。浮かれてはいけない。私は自分にそう言い聞かす。意味もなく強く言い聞かす。際限なく湧き上がる熱を、風だけに頼らず私自身でも沈めるために。  海と森の境界を歩く。道は舗装されているけれど、それは人一人がやっと通れる幅で、何のために舗装したのか私にはよく解らない。まるで獣たちのために舗装したかのようだ。本当にそう...

pale asymmetry | 2022.09.08 Thu 20:40

Embrace for Seeding

JUGEMテーマ:ものがたり   「何が見える?」  少年は問われ、そのとき目にしていたものを正直に答えた。 「鳥が見えます。光る鳥。でも、女の子にも見えます」 「女の子も光っている?」 「はい、光っています」 「どんな風に?」 「瑠璃色に。鳥は黄金色に、女の子は瑠璃色に光っています」 「飛んでいる? 鳥も少女も飛んでいる?」  少年はそこで一瞬言いよどむ。その問への答えを返そうとしたとき、一瞬視界が渦巻くように歪んだのだ。 「どう? 飛んでいるの?」  少年は再び...

pale asymmetry | 2022.09.05 Mon 21:24

Guardian\'s Beads

JUGEMテーマ:ものがたり    小さな寺だった。堂が一つ鐘が一つ、そして池と桜が一つずつ。嵐が近づくその夜、真夏だというのにその桜は満開だった。強まりつつある風がその薄紅の花片を池の水面に降らせている。狂い咲いている、とは思えなかった。覚醒が行き過ぎて、つまり正気が行き過ぎて咲き開いてしまったのだろう、と男は思った。  空は黒く、底がない。月光も星影もない。しかし黒い流れが確かに感じられた。それが吉兆であると男は思いたかった。もちろん凶兆であるという方が相応しい流れであったけれど...

pale asymmetry | 2022.09.01 Thu 21:40

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