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「小説」はなんとなく堅苦しい。
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攫いエンジン

JUGEMテーマ:ものがたり    建物の外観はかなり朽ちていたけれど、館内の空調は十分に作動していて、照明もしっかりと灯っていた。つまりジェネレータは稼働していて、システムも正常に働いているのだろう。ただしスタンドアローン状態のようで、私からの呼びかけに反応はなかった。建物の丁度中央には巨大な水槽があり、そこには水が満たされていた。澄んだ水だったから、循環システムもその機能を失っていないのだ。素晴らしいと思った。しかし残念な気持ちもある。こんなにしっかりと生きているシステムと対話がで...

pale asymmetry | 2019.11.09 Sat 20:44

Great wave

JUGEMテーマ:ものがたり    巨大な波だ。青い水晶の壁のように迫ってくる。硬い壁のように見えるのに、それは曲線へと流れ崩れ、咆哮を上げる。野蛮だけど、自身の欲求を忠実に主張するような叫びに思えた。その響きが私をも響かせ、私の全ての細胞が直列につながって火花を飛ばしているような気がした。実際には、私はその巨大な波に怯え固まり、呼吸さえ忘れているような状態だったけれど。  いやいや違う。それは実際なんかじゃない。だって、私は銀行にいたのだ。ウラジオストクの銀行に。両替をしようと思っ...

pale asymmetry | 2019.11.08 Fri 21:22

知恵包み

JUGEMテーマ:ものがたり    私が教えられたことは、取り出して抱きしめること。丁寧に取り出して、包み込むように抱きしめること。ざっくりいうとそれだけだった。それによって私が何かを得られるのか。それとも私が何かを与えるのか。捧げるのか、纏うのか、授かるのか、研がれるのか、とにかくどんな意味があるのか、そもそも意味などあるのか、誰も教えてはくれなかった。いやもちろん意味はあるはずだ。ずっとずっと昔から、聞くところによると平安時代から続く儀式らしいから。  最初は清められた。冷水で、...

pale asymmetry | 2019.11.07 Thu 21:33

人口彗星

JUGEMテーマ:ものがたり    僕たちがその夜都市の外へと忍び出たのは、セスが人口彗星の情報をどこかから仕入れてきたからだ。その人口彗星は、千二十四年に一度この惑星を掠め、太陽を回り込んでもう一度掠め、そして去っていくのだという。都市の運営組織が人口彗星の情報を公開しないのは、それが都市の住人にとって悪しき影響をもたらすからだという。その人口彗星を目にすると、たちまち精神が破壊されてしまうという説もある。つまり都市が情報を隠しているのは、都市の住人を守るためということだろうか。でも...

pale asymmetry | 2019.10.06 Sun 22:07

その感触は清められているような

JUGEMテーマ:ものがたり    そこはありふれた空き地のように見えたが、そうではなかった。少し赤みがかった土は、選りすぐってこの場所に集められたのだ。いくつかの場所から、決められた比率を正確に実践して、敷き詰められた土だった。空き地の四隅には、磨かれた黒曜石が配置されていた。先端を鋭くとがらせた円錐型の黒曜石で、それがこの場所を結界として閉じ込めていた。この場所は完全に独立していた。何ものとも繋がってはいず、この場所を構築している法則も独自のもだった。翻ることと、翻らないことが最も...

pale asymmetry | 2019.10.05 Sat 22:11

もたらされたシッポ事件

JUGEMテーマ:ものがたり    最初は、日本の京都市の十歳の少年だった。仮にA少年としておこう。A少年はある日の学校帰りにシッポを拾った。それはトカゲのそれのように見えるシッポで、しかし色彩は鮮やかな玉虫色だった。表面はこの上なく滑らかで、やや温かみがあり、弾力性も持つシッポだった。彼はこのシッポを通学路の路上から拾い上げたのだが、彼自身はこのシッポはもたらされたものなのだと家族に言った。当然だが家族は誰からと問う。彼はそれから小一時間動かなくなり、瞬きも呼吸も最低限になり、いよいよ...

pale asymmetry | 2019.10.03 Thu 21:10

不機嫌な君主は捧げられる

JUGEMテーマ:ものがたり    その少女は、不機嫌な君主と呼ばれていた。常に不機嫌であったし、少女がその都市の君主であることも事実だったので、都市の住人たちはその少女を畏怖した。そもそもは、パンキッシュ・マニューバの翌日に始まった。前夜、パンキッシュ・マニューバによって世界が一変し、無数の都市国家が生まれた最初の日に、この都市に少女は現れたのだ。彼女はカヌーに乗って都市にやってきた。そのカヌーは十九人の男女によって担がれていた。そして六人の男女によって先導されていた。この六人は本当...

pale asymmetry | 2019.09.28 Sat 21:28

釦と銃口

JUGEMテーマ:ものがたり    朝晩が肌寒くなってきたので、Tシャツの上にシャツを羽織る。釦をはめていくと真ん中辺りのが一つ足りない。いつの間に取れてしまったのだろう。最後に着たときには確かについていたと記憶している。では最後に洗濯したときか、その後クローゼットに仕舞うときか、仕舞っている間にかに取れてしまったのだろう。そんなことを考えながらシャツをよく見る。何か違和感を感じる。何というか、足りないその場所に、そもそも釦が着いていた形跡がないのだ。私には、もともとそこに釦がなかった...

pale asymmetry | 2019.09.24 Tue 22:12

優美な怪物は神を知らない

JUGEMテーマ:ものがたり   「これは大陸の西、砂漠の王国の物語」  大陸東端の港町、その裏路地の奥にある妖しい酒場でチタラ弾きが語り出す。異境の扉を開く弦を掻き鳴らして。  その砂漠の王国の王子は、何者をも恐れぬ英雄だった。近隣のどんな大国に攻め入られても怯むことなく、常に国軍の先頭に立って獅子奮迅の働きで敵を退けた。厄災にも立ち向かい、知恵を絞り汗を流して民を導いた。当然王子は民に敬愛された。その王国で王子を憎む者などいなかった。たとえ王子と意見が対立する政治家であっても、...

pale asymmetry | 2019.09.08 Sun 19:33

灯火を握る

JUGEMテーマ:ものがたり    ときどき、私は灯火を握る。私の左手の人差し指の、その指先に現れる灯火を。少し朱色がかった、黄金色にも見える橙色の灯火を。それは炎のように揺らぐけれど、熱くはない。そしてもちろん何かを燃やしたりは出来ない。それは映し出すのだ。世界のどこかを、そこにいる誰かを。  私の平熱は低い。大抵三十五度台の半ばくらい。三十七度などは、私にとっては相当な高熱だ。頭はひたすらぼんやりして、ひどい寒気がして、身体中の関節が痛んだりする。心も体も重すぎて動けず、ベッドに...

pale asymmetry | 2019.09.07 Sat 21:50

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