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掌編。超短編。など、名前は様々。
一瞬を切り取って、読んでくれる人に届けたい。
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寄り添うメタル

JUGEMテーマ:ショート・ショート    家に帰ると、リビングにロボットが横たわっていた。等身大のロボット。いやフィギュアというべきか。でもそれを見てロボットだと思ってしまったのは、それの全身が金属製だったからだ。でも決してカクカクとしたフォルムではなく、流麗な人形をしている。男性でも女性でもないフォルム、あるいは男性でも女性でもあるフォルムだった。部屋の弱い照明を、そのボディは強く銀色に弾いていた。そしてその隣に、彼女が横たわっている。 「お帰り」  僕を見上げて彼女が微笑む。...

pale asymmetry | 2022.05.21 Sat 21:28

Sunlight and Ride

JUGEMテーマ:ショート・ショート    風は涼風だった。気品を感じる涼風だった。それは陽光に巻き付いて、逸る熱を落ち着かせているようだった。海辺の道は真っ直ぐだった。珍しいな、と思った。大抵の海辺を走る道は、曲がりくねっている印象だ。それは僕の勝手な印象かもしれないけれど、軽快にバイクを左右に振って走っている記憶が僕の海辺のライドの大半を占めている。  長い下り坂。下りきった道端にバイクを止める。そこには小さなビーチがあった。片側二車線の道路から歩道を越えてすぐのところ。何だか不...

pale asymmetry | 2022.05.18 Wed 20:54

Honeycomb-like place memory

JUGEMテーマ:ショート・ショート    強い雨。傘が役に立たない嵐。駅から家までの間にずぶ濡れになってしまった。家に帰ると浴室に直行してシャワーを浴びる。通過したリビングでは彼女が床に寝転がって、何か紙を何枚も広げている。全てが六角形の紙だった。シャワーを浴びながらその意味を考えたけれど、全く思いつかなかった。 「さっぱりした?」  浴室を出た僕に彼女が声をかけてくる。でも視線は床の紙に向けられたまま。彼女の傍らまで行き、その並べられた六角形を確認する。白紙のものもあれば、何か...

pale asymmetry | 2022.05.13 Fri 20:24

Deep breathing gold

JUGEMテーマ:ショート・ショート    GW中ずっと仕事をしていたから、GW明けの僕らは昼まで眠る。お腹が空きすぎてもう眠っていられなくなると、僕らは仕方なく互いを小突き合ってベッドから抜け出す。 「楽園を追われる賢者みたいに、目覚めなければいけない」  僕がふらつきながらそう言うと、君はもっとふらつく足取りで僕に寄りかかる。 「賢者はお腹が減らないのよ。私たちが空腹を感じるのは愚者だからよ」  君は僕に寄りかかったままキッチンの冷蔵庫へと向かう。僕はそれに付き合うしかない。寄...

pale asymmetry | 2022.05.09 Mon 21:33

ラムネとエメラルド

JUGEMテーマ:ショート・ショート    雨だった。風はほぼ無風だったから、雨は機械仕掛けのように降っていた。雫は大きめで、新しいタイプの歯車みたいだった。それは歯車同士で噛み合うことがないのに、精密に連動している歯車だ。そいうことを口に出したかったけれど、シンにもサトルにも馬鹿にされそうで言い出せなかった。だから少しムズムズしながら、僕は海面に群で落ちる雨を眺めていた。 「このラムネ玉、エメラルドみたいじゃない?」  シンがラムネのボトルを翳す。ほとんど空になったボトルの中でラ...

pale asymmetry | 2022.05.04 Wed 21:17

Insignificant afternoon

JUGEMテーマ:ショート・ショート    風向が北に変わったから、僕らは毛布を取り出して身を寄せ合ってそれにくるまった。窓辺のソファーにだらしなく沈み込んだまま。風はゆるやかだったけれど、窓は全開だったから部屋はヒンヤリとした空気でひしめいていた。窓を閉めれば良いのだ。それだけで劇的に暖かくなる。でも僕らは毛布に包まる方を選ぶ。それが正しい世界だと思えたから。  午後の日差しはか弱い。灰色の雲が空を覆っていたから。それは極薄い雲だったけれど、それでも陽光は十分に希釈されていて、その...

pale asymmetry | 2022.05.03 Tue 22:27

Wind a whirlwind

JUGEMテーマ:ショート・ショート    空は灰色で青かった。青灰色という意味ではない。見上げた瞬間には灰色だと思うのだけど、しばらくじっと見つめているとその灰色が淡い青色に見えてくるのだ。だからたぶんその空の灰色成分は、青から出来ていたのだろう。そういう話を隣の弟に話すと、弟は何度か頷き「あるね、そういうことあるよ」と気持ちよさそうに笑う。そして傘を高く掲げる。  僕らは並んで歩いていた。二人とも買ったばかりの傘をさしていた。内側が黒、表側が瑠璃色の大きな傘。本当は一つで二人でも...

pale asymmetry | 2022.04.30 Sat 21:23

Last day, first day

JUGEMテーマ:ショート・ショート    あの日のことは憶えている。私は夜を通して目覚めていて、静かな朝をぼんやりとした頭で捉えていた。そこは広大な埋め立て地で、周囲にはまだ何もなかった。今は違うのだろう。沢山の施設が建ち並び、都市となっているのかもしれない。けれどそのときは何もなかった。  ときどき石が降ってくる不思議な場所だった。  私は殺陣のスキルをかわれてその場所にいたのだけれど、本当はそれは嘘だった。友達に誘われて、殺陣の経歴を詐称して潜り込んだのだ。その場所の仕事に。...

pale asymmetry | 2022.04.29 Fri 21:38

Dream of a dinosaur

JUGEMテーマ:ショート・ショート   「ティラノサウルスは、どんな夢を見ていたのかしら?」  旅から戻った彼女は、空港で助手席に乗り込んだとたんにそうきりだした。「ただいま」を言う前に。ティラノサウルスが夢を見ていたことは確かだという前提で、その夢はどんなだったのかと。 「おかえりなさい」  とりあえず僕は言っておく。忘れないうちに。 「そうね、ただいま」  シートベルトを装着しながら彼女が笑う。けれど眼差しは真剣なままだ。 「ティラノサウルスは夢を見たのかな?」  ...

pale asymmetry | 2022.04.27 Wed 21:17

紙の舟

JUGEMテーマ:ショート・ショート    森の奥深くは碧色の苔で隠されている。薄い膜で波打つ陽光が、苔の先端を煌めかせる。妖精のような煌めきで、僕はそこに妖精の幻影を見る。形はないし、動きもない。だって、妖精がどんな姿をしていてどんな風に振る舞うのかなんて僕は知らない。誰も僕にそれを教えてはくれなかったから。沢山の本を読んでみたけれど、そこに描かれている妖精は全部嘘だと僕には思えたんだ。  ノイズ、そしてノイズ。ラジオのアンテナをいっぱいに伸ばし、どちらの方向に傾けても拾い集めるこ...

pale asymmetry | 2022.04.25 Mon 21:15

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