[pear_error: message="Success" code=0 mode=return level=notice prefix="" info=""]
厭世観と冒頭で書きましたが、正確に言えば、全てに時流に乗って迎合しようとは思わない気持ちが強くなったと言う方が近いのかもしれません。ほんものを求め追求するお仲間はたくさんいらっしゃいますし、そう言う方たちと連携して、良いモノづくりをすることこそが自分の生業として一番ふさわしいと思い続けているので、マイノリティー時代からの悲願だったこの国の住宅性能アップの機運の高まりで、自分もマジョリティー側となった今は、一蓮托生に右へならえで鬼の首をとったように声高にそのことを連呼しなくても良くなりま...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.06.15 Wed 07:17
私たちの取り組む高性能住宅の分野でも、昨今の高性能ブームを反映してか、ちょっと気の利いた住宅の広告にはもう、ほとんど「高性能」を謳っているのだからどれが本物なのか、そうでないのかなどということは、ほとんどわからない状態になっています。ましてや近年、勝馬に乗りたい連中が五万と押し寄せてきて住宅業界は猫も杓子も「高性能」ですから、逆に言えば、もはや「高性能」という言葉すら、もうあまり意味のない言葉になるほど、使い捨てに乱用してしまっているのかもしれないと時々思ったりします。カオスな情報の中で混...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.06.14 Tue 06:54
この数年のコロナ禍以降の世界は、情報伝達という分野をデジタル化してネット上で拡大させる大きな流転喚起となりました。ともすると、リアルな世界を一旦置いておいて、全てその仮想世界の中で済ませてしまおうとさえしているかのようです。この広がりは無限で、私たちの暮らしもそれに伴い大きく変わろうとしています。隣に座っている人と、スマホの画面のチャットで会話するなどということは、若者の間では比較ては当たり前ですが、そういう歪なことが少しずつ起きているほどに、ネット世界は加速度的に傍聴し続けているのだと思...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.06.13 Mon 07:36
国力が弱まり、経済も左まえ、この先どうなるという不安ばかりの昨今ですが、今この場ばかりを眺めていても仕方ありません。少し長い時間スパンで俯瞰すれば、まあ80年も政変も戦争も起きなかった時代を送った私たちの存在の方が稀有であって、歴史をなぞれば、常に色々なことが起こっていることの方が普通だと考えるとと少し気が楽になります。いつの時代も良いものは創られていたし、例えば高度成長期の建築の世界を考えると必ずしも経済が上向きの時に良いものが作られていたとは限らないし、世情とは関係なく、その時その時に...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.06.12 Sun 07:26
ではどう折り合いをつけていくか、優先順位としては一般的には真っ先に一番妥協が入ってしまう性能に関しては私は揺るがしません。その上で例えば予算が厳しければ規模を考える。狭さは間取りの妙や視線の解放で演出する。またパターンとして最初に予算バランスの比重が重すぎる土地の購入ありきの場合が実に多すぎます。予算捻出の順序からそうなりがちですが、上物の予算がそこで圧迫されてしまうナンセンスさは否めません。またタイムスケジュールで折り合いをつける。最近は資金繰りに全て縛られることが多いですが、ただそのた...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.06.11 Sat 06:59
さて、長年こんな仕事をしているともうかなりの数に及ぶご家族に肉薄して、それぞれのご家族のための住まいを創造してきていると、それが圧倒的な「特殊解」であり、汎用性や時流とはまた一線を画した特殊なものであるという確信があります。それはいわゆる後々の愛着度という観点からもそうであって、より個性的な住まいであるほど、ご家族の住まいに対する愛着度は増すというわけなのです。愛着度は即ち、満足度であり、愛着が増せばお手入れも入念になり大切に住み継がれますから長持ちもします。そう言うと「汎用性がないなら他...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.06.10 Fri 07:22
何もかもを結果から逆算してしまえば、さまざまな条件下で満たされないことの方が目立ってしまうかもしれません。ただ、個性的な住まいとは万人向けの汎用性とは全く違うレイヤーで、一個人、あるいはそのご家族のことを満足させる可能性を含む特殊解ですから、この部分をどうアレンジしていくかがこれからの住まいづくりの鍵だと思ったりするのです。住まいづくりの要素は、大きく三つ、その住まいの実態を形成する内容と、いつ建ててどう暮らすかの時間軸、そして予算の三つの要素が掛け算のように複雑に絡めあって成立していきま...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.06.09 Thu 07:10
私たちは、結果から言えば皆さんの住まいを作っていますが、本来の住まいというものは私たちが作り出した表皮の部分、つまり外側の部分で囲まれた、その中で繰り広げられる暮らしそのものであって、その形のないものを豊かにするための器を私たちはいつも作り出しているということができると思います。個々にどんな暮らしがしたいかという部分は千差万別なので、本来唯一無二なものです。それを既成の住宅の中に押し込めてというのに無理があるという思いから、私などはここに無二の住まいを創ることを生業としています。 今の...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.06.08 Wed 07:20
昔から、「折り合い」という言葉が好きです。物事は、なんでも結果ありきで画一的なものでは決してなく、ケースバイケース、その時々の事象に対して、ベストではなくベターを紡ぎ出していくことの大切さをこの歳になると強く感じます。とかく真面目な日本人は、どうしても描く結果の方に囚われてしまって、一つ一つのプロセスに注目することなく、結果の評価だけで一喜一憂してしまう傾向がありますが、本当はそこに至るまでのプロセスこそが大切だとよく思います。 住まいづくりなどはまさに結果の世界で、拙い髭の住まい創り...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.06.07 Tue 07:11
全1000件中 531 - 540 件表示 (54/100 ページ)