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小説/詩
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どうぶつたちのキャンプ 第71話

JUGEMテーマ:小説/詩     「あんたは見境がないんですか」ルリホシエイはヒラシュモクザメを叱り飛ばした。「あんたがいつも喰ってる生き物は何ですか」 「エイですよー」ヒラシュモクザメはいまだ毒の痛みに身もだえしつつ答えた。「でもエイは尻尾に毒の棘があるから刺されないように頭で抑えつけて喰ってるんですよー。なのになんで刺すんですかー」あたかも自分が被害者であると言わんばかりに抗議する。 「いや、今あんたが抑えつけた生き物は何ですか」ルリホシエイは再度ヒラシュモクザメを...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.10.10 Fri 22:22

詩『ふうぜんのともしび:A Candle In The Wind』

SCに

with a kiss, passing the key | 2025.10.05 Sun 00:00

どうぶつたちのキャンプ 第70話

JUGEMテーマ:小説/詩     「どうもー」ジュゴンの母親の方がキオスに挨拶を返した。「どこから来たのー?」 「ええと」キオスは答えに迷った。どこから来たといえばいいのだろう。オーストラレーシアから? 南極から? いや、アフリカから? いやいや、そもそも他の惑星から……? 「ああそうかー」ジュゴンは特に何も答えずともわかってくれたようだった。「君はレイヴンの仲間なんだよねー」 「あ」キオスは海の水の中で大きく頷いた。彼の鼻先が海水面をぱちゃ、と叩いた。塩...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.10.04 Sat 11:28

2025年9月まとめ

 中編30900→33000字。やらないよりはまし。  夜に15880字。初稿から1500〜2000字くらい削った。スリムになったのではないかと思う。主催者さんからの感触もよさそう。たぶん面白い。  夜に次作1400字。ふと思いついてネタ1とネタ2をアクマ合体させてしまった。書いてて楽しいんだけど、面白いかどうかは不明。外道スライムかもしれない。話が通じない!  七月に送っていた穴コンが一次通過していて嬉しかった。ただ、後で見返したらタイトルを間違えていた……。送信記録があるので一次通過は間違いないんだけど、もう自分が信...

水平線上の雨 | 2025.10.03 Fri 22:00

お目様

JUGEMテーマ:小説/詩      またこの季節がやってきた。  暑苦しくて、けだるくて、ひたすら涼しい屋内で息をひそめて過ごしたい気分になる季節が。  誰も外になど行きたくないし、子どもたちは優先的に保護されるため学校は一斉に休校となる。  大人たちはそうも行かないようでパラパラと外に出て職場に行ったり仕事をしたりするが、その時もなるべく俯いて、移動は足早に、二十〜三十分おきには必ず屋内に避難して休憩をとるべし、と労働法で定められている。  そこまでする必要がある...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.10.01 Wed 17:31

詩『あのころ:In My Girlhood』

Sに

with a kiss, passing the key | 2025.09.28 Sun 00:00

どうぶつたちのキャンプ 第69話

JUGEMテーマ:小説/詩      ディンゴとアカギツネは海岸に並び立ち、レイヴンらを見送ってくれた。彼らは、あたかもイエイヌのようにそれぞれ尻尾を振り、名残を惜しむ気持ちと、短期間ではあったがともに旅をした友人らの幸運と無事を祈る気持ちと、いつか将来においての再会を祈る気持ちとを表してくれていた。  が、大分遠ざかったところで不意にアカギツネが横にいるディンゴに何かを語りかけた様子が見られたかと思うと、いきなりディンゴがアカギツネを追い始め、二頭の姿はともにオーストラレ...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.09.27 Sat 10:14

ハンザコハンザ

 プロ野球の試合を見に野球場を訪れると、試合前に国歌斉唱の儀が執り行われる。九割方の観客はミーアキャットよろしく立ち上がるものの、大半は歌うことなく呆けっと終わりを待つ。わたしは某維新会を真似て一人一人の口元を覗き込むが、みな口パクどころか閉じたままで、歌う素振りすら見せないのかとがっかりする。しかし歌声だけはどこからか聞こえてくるので、誰かしらは歌っているらしい。歌わないなら立たなければ良いし、周りに合わせるだけ合わせて立ったものの誰も歌わないから自分も恥ずかしがって黙るなど一番中途半端で...

記4 | 2025.09.25 Thu 07:33

詩『をどりこ:A Barmaid』

YKに

with a kiss, passing the key | 2025.09.21 Sun 00:00

どうぶつたちのキャンプ 第68話

JUGEMテーマ:小説/詩      からからと乾燥した熱いサバンナの中を、北の方向へ進み続ける。  やがて硫化ジメチルの匂いが感知され、海に近づいたことをレイヴンは知った。 「もうすぐ海っすねー」アカギツネもそう言う。「うちらが同行できるのもー、そろそろここまでってことにー、なるっすけどー」 「ああ。本当にありがとう」レイヴンが心からの感謝を伝えた時、アカギツネは空中を飛んでいたイトトンボを捕食しているところだった。 「ここからー、どうするんすかー?」イトトンボを食...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.09.19 Fri 15:20

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