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円と円が接し、指と指が触れ、昼と夜が混じり合う。輪郭が溶ける錯覚と、擦れるたびに摩耗していく感情を、どうすることもできず眺める。 激務に抗うような0→1000。それでもどうにか人間のようなものが出てくるから不思議だ。 伊藤なむあひ『星に(なって)願いを』。「首なし姫は川を下る」好き。途中で語り手が不穏になる瞬間があって、体温が下がる感じがとてもよい。「ものがたりのにおい」は捲る動作が疾走感を生んでいて面白かった。「少年Aと少女Bの死体C」のラストがとてもよかった。 紀ノ目『ロジカとラ...
水平線上の雨 | 2026.03.01 Sun 23:48
JUGEMテーマ:小説/詩 「レイヴン」キオスが籠の中からそっと訊ねる。「ぼくたちはどうなるの?」 「ああ、もちろん一緒に、帰るんだよ」レイヴンは答えた。 「そうかあ……」キオスはすぐに了解したが、その声は少し寂しい色を帯びていた。 「キャンディさん、こんにちは」突然籠の中からオリュクスが元気に声を挙げた。「ぼくはオリュクスです」 「あら」キャンディはその呼びかけの主を少し探したが、レイヴンが持ち上げた籠に気付き挨拶を返した。「こんにちは、オリュク...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2026.02.28 Sat 15:41
腹痛と共に目覚め、迷走神経反射で気を失った。朝一の腹痛が何故迷走神経反射を呼び起こすのか未だもって分からない。医学的な説明はつくのだろうか。起き抜けは副交感神経が優位になりやすいとか、痛みに敏感であるとか。いずれにしろトイレにこもりお腹を抑えながらどんどん血の気が引いてゆくのは非常に辛く、そうそう吐かないと思っていても風呂桶を取りに行くか毎回悩み、吐き気が腹痛より強まるったらそれまで腰掛けていた便器に顔を突っ込んだりして、穴という穴から汚物が噴き出す病気にでも罹ったような心持ちになる。 ...
記4 | 2026.02.24 Tue 20:53
JUGEMテーマ:小説/詩 「こんにちは」 その馬──ではない、というか恐らく地球産生物ではない動物は、海面の水を割りながら近づいて──ではなく、迫って来た後、引き続き海面上に佇んだ状態でレイヴンに挨拶した。 「こ、こんにちは」レイヴンは、自分の内面の状態に影響されることなく返さねばならないと知っているから、挨拶を返した。 「モサヒーさんと同行して参りました、キャンディと申します。どうぞよろしくお願いいたします」キャンディは水の上で前脚を曲げ、ふさふさと長いたてが...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2026.02.24 Tue 13:00
マンションには定期設備点検がある。大抵は遅滞なく進み、ほぼ確認だけで指摘や注意すらなく終わる。時に問題が起き、それが厄介な住人の区画だと業務が遅れるだけでなく後日まで引きずって上役が呼び出される事件に発展する。当時は揉めに揉めて警察沙汰になった挙句、わたしと厄介住人の喧嘩まで勃発し掛け禍根を残した。どんなに平和なマンションでも汚点は存在する。わたしとそいつである。 今回の点検は作業員の到着がいつになく遅れ、周囲の音を聞く限りすっ飛ばされた可能性すら感じたので、一旦ロビーに行って様子を伺う...
記4 | 2026.02.19 Thu 18:18
ウェブログを書く時、ヨドバシカメラの抽選販売で当たった骨伝導ヘッドフォンを着用する。耳に突っ込むイヤフォン、頭を覆うヘッドフォンのどちらとも違って圧迫感や閉塞感がなく、引っ掛けた耳も痛まない。非常に快適である。また、聞こえ方も頭の中に直接響くような不思議な感覚で、他方、開かれた耳から外の音がクリアに入ってくる。流行りのノイズキャンセルイヤフォンとは真逆である。これは例えば、小包が届くのを待つ時、炊飯器で米を炊きながら書く時など、集中しつつ周囲のサインを聞き逃したくないシチュエイションに役立...
記4 | 2026.02.18 Wed 17:52
JUGEMテーマ:小説/詩 「そうか、モサヒーは残るのか」シャチは声量を落として安心したように穏やかに答えた。「それはよかった」 「あ、じゃあ例の件はやはり、モサヒーに?」レイヴンは確認した。 『例の件』とは、双葉ことタイム・クルセイダーズに先制攻撃として抗生物質を取り込ませる作戦の実行役を頼むという事だ。 「うむ」シャチらは総員で頷く。「我々としてもそれが最も効率的かつ確実だろうという結論に達した」 「わかりました。モサヒーにはもうすでに、あらましを伝えてあ...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2026.02.14 Sat 09:47
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