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JUGEMテーマ:小説/詩 すばしこい奴だ。 聞いていた話の通りだ。 その小さな体に、この牙を突き立ててさえやれれば、必殺の毒で難なく仕留めることができる。 たやすいはずだ。 だがこの小さい生き物は、はしこいにも程がある。おまけに信じがたいほどのスタミナを持っている。 何度、何十度噛みつこうと飛びかかっても、こいつは予知能力があるのかと思う程に素早く、そして力強く大地を蹴り飛んでかわす。 牙も、毒も、まったく奴に届きはしない。 対するこち...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.08.02 Sat 13:22
JUGEMテーマ:小説/詩 「ふむ」新たな情報のもたらす衝撃は、結構な甚大さだった。「なんと」 「おお」隣にいる仲間も同じく結構な衝撃をうけたようだった。「双葉と」 「レイヴンの仲間が」二頭は顔を振り向け目を見合わせた。 「これは、あれか」 「どうだろう、それなのか」 「しかしこの、やり取りの内容からすると」 「やはり、そうなのだろうか」 なかなかに信じがたい、しかし植物から得られるデータはどう見てもそういうことであると伝えて来ている。 ...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.07.25 Fri 17:21
JUGEMテーマ:小説/詩 暑いですねぇ。 今日は、オホーツク地方は「40℃」予報です。 札幌も死んだような午後です。 昨日は、 映画、「インナースペース」(スピルバーグ作品)と、「変な家」を観ました。 意識が落ちながらなので、何度も止めながら、観ています。大変だけどそれだけが今の方法。 「インナースペース」は、”アメリカSGIに属していない”という珍しい仏法者の俳優さんが主役の作品で、 『アド...
Jupiter〜夢を失わずに〜 | 2025.07.24 Thu 14:04
どこの国か忘れたが、方角は南だったと思う。わたしの記憶は南に偏っている。何故かというと昔は暑い国を旅したり住んだりするのが好きだったからで、今は地球沸騰化の波もあって暑さに親しみを感じず、寒い国ばかり目指している。 南方で訪れた街は、発展著しい国の例に漏れず旧市街と新市街が両立する趣深いものだった。北西部の旧市街と南東部の新市街、それらを補完するように北東と南西がベッドタウンとして市民の生活を支える。当初、両市街は商業地区として発展したが、貧富の差が出るに従い旧市街は工場地帯へと変化し、...
記4 | 2025.07.24 Thu 00:38
JUGEMテーマ:小説/詩 「ど、うも」レイヴンは取り敢えず挨拶をした。「初めまして、レイヴンです」 「あなた今、どこにいるの?」コードセムーと名乗った双葉は、いきなり所在情報を求めてきた。「アフリカ? それともアジア?」 「それ、は」レイヴンは返答に詰まった。 「うん、レイヴンは答えなくていいです」モサヒーが言葉を添える。「セムーさんには、うん、ぼくが知っている情報を伝えるとしか、うん、約束していませんので」 「え」レイヴンは動揺した。「君たちは、どういう──...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.07.17 Thu 14:01
人の記憶は、”過去の出来事”である。 先に物事は進んでいて、経験したことのすべては「過ぎてしまったこと」なのだが、 現在を過去が縛る、という「PTSD」もまた増えすぎた『電波ダダ洩れ』の現実だ。 歌を盗られて、声を盗まれるときも、絵や文章を盗まれるときも、 『リピート行動』というものから始まる。 ”また、したい” ”また、歌いたい” ”また、聞きたい” ...
Jupiter〜夢を失わずに〜 | 2025.07.16 Wed 20:42
JUGEMテーマ:小説/詩 植生が、アカシアからユーカリの木々に変わってきた。この乾燥した地に、驚くほどたくさんの木が生えている。 いひひひひひひ そんな中、誰かが爆笑しているかのような声が聞こえた。 「あれは──」レイヴンが浮揚推進しながらその方向に注意を向ける。 「アオバネワライカワセミっすねー」アカギツネが地上を小走りに走りながら答える。「ディンゴさんたちがー、先に出会ってるかもっすねー」 「ああ、うん」レイヴンは答え、なぜか少しば...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.07.12 Sat 13:44
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