今日はベートーヴェンの「フィデリオ」を映像で鑑賞しました。オットー・シェンクの演出、アダム・フィッシャー指揮ウィーン国立歌劇場による演奏、今年2019年4月の収録です。 ウィーン国立歌劇場でのオットー・シェンクによる「フィデリオ」となれば、定番中の定番と言えるのではないでしょうか。そうなると、興味は自ずと歌手陣に移ります。「アラベラ」のヴァルトナー伯爵で好演を聞かせてくれたヴォルフガング・バンクルが、ここではロッコ役にて芸達ぶりを発揮していました。 他の歌手陣も好演してい...
オペラ鑑賞備忘録 | 2019.11.17 Sun 18:00
今日はブリテンの「グロリアーナ」を映像で鑑賞しました。コリン・グラハムの演出、マーク・エルダー指揮イングリッシュ・ナショナル・オペラによる演奏、1984年の収録です。 過日鑑賞した「ロベルト・デヴリュー」つながりで、「グロリアーナ」を観たくなりました。序曲から第2幕にかけては華やかさがあります。ことに第2幕では多彩さが際立ち、エリザベス?世戴冠の祝賀に書かれたオペラというのもうなずけます。ただし、第1幕の後半には厳しさがあり、それは第3幕になって顕著となります。 この第3幕の...
オペラ鑑賞備忘録 | 2019.11.16 Sat 20:55
JUGEMテーマ:オペラ ドン・パスクワーレが、70歳にして突然なぜ結婚を思い立ったのかと言うと、自分の築いた莫大な財産をどうしようかと考えたからでしょう。どうやら甥っ子は遺産を相続させるに値しなさそうだ。だから若い奥さんをもらって自分の子をもうけようと思ったわけだ。 それにつけても、エルネストの不甲斐なさはどうだろう。「当てが外れて遺産がもらえなくなったから、君と結婚できなくなっちゃったよ」と嘆く情けないアリア。あの歌詞にわざわざメロディーをつけてみようと思う気持ちが分からない。あれは...
ふくきち舞台日記 | 2019.11.13 Wed 00:40
JUGEMテーマ:オペラ 新国立劇場で上演中のオペラ《ドン・パスクワーレ》を見てきました。当初発表されていた注目のソプラノ、ダニエル・ドゥ・ニースが降板して、知らないソプラノ、ハスミック・トロシャンに変わってしまったわけですが、このトロシャンが何と、とても素晴らしい歌唱だったんです。歌手が全員ビシッと揃っていて、たいへん高水準な公演でした。 私の隣の席の爺さんが革ジャンを着ていて、動くたびに服がギシギシ音を立てていました。もう自分では聞こえていないのかなあ。オペラの客は本当にこんな爺さん...
ふくきち舞台日記 | 2019.11.11 Mon 23:38
今日はドニゼッティの「ロベルト・デヴリュー」を映像で鑑賞しました。デイヴィッド・マクヴィカーの演出、マウリツィオ・ベニーニ指揮メトロポリタン歌劇場による演奏、2016年4月16日の収録です。 2006年12月に始まったMETのライヴビューイングは、のべ100以上のオペラが上映されました。これまでの最高傑作は、2011年の「オリー伯爵」と思っていました。今回鑑賞した「ロベルト・デヴリュー」は、それに勝るとも劣らない名舞台でした。 「ロベルト・デヴリュー」は、女王グルベローヴァの持ち役として世...
オペラ鑑賞備忘録 | 2019.11.10 Sun 18:15
JUGEMテーマ:オペラ 私は職業柄、新国立劇場の演劇研修所の公演を見に行くこともあるのです。たいていは、登場人物が多くて、それぞれの役に見せ場のある演目が選ばれます。そうすると不思議なことに、出演者の中に、覚えやすい顔と、覚えられない顔とがあることに気づきます。現在、研修3年目の第13期生で言えば、河野賢治さんとユーリック永扇さんの顔は覚えやすい。 マリア・カラスの声は個性的で、「聞けばすぐに分かる」とよく言われます。フランコ・ゼッフィレッリ監督の映画『永遠のマリア・カラス』の中でも、...
ふくきち舞台日記 | 2019.11.08 Fri 23:26
JUGEMテーマ:オペラ 藤原歌劇団のチケットを購入すると、席番がゴム印で押してある昔懐かしいチケットが郵送されてきますね。半券の裏側に、「お好きなオペラ」でしたっけ、自分の好きなオペラの作品名や作曲家名を記入する欄があります。 私はこれまで20年以上にわたり、律儀にもその欄に「アンナ・ボレーナ」とか「清教徒」などと書き続けてきたのです。 記入したら上演してくれるのかと思っていたのに、ちっとも実現されないので、あまりにも夢が大きすぎたのだろうか、もう少し現実的な路線で記入すべきだろうかと...
ふくきち舞台日記 | 2019.11.06 Wed 20:38
今日はドニゼッティの「マリア・ストゥアルダ」を映像で鑑賞しました。デイヴィッド・マクヴィカーの演出、マウリツィオ・ベニーニ指揮メトロポリタン歌劇場による演奏、2013年1月19日の収録です。 ヒーヴァーのエリザベッタの鬼気迫る歌唱と演技は、「主役を喰ってしまうのでは」と案じてしまうほどでした。ところが、ディドナートが登場すると、圧倒されてしまいました。METの女王とさえ思えるほどです。装飾も緻密に計算されているようであり、かつ、コントロールが効いているのです。 「マリア・スト...
オペラ鑑賞備忘録 | 2019.11.03 Sun 21:45
今日はドニゼッティの「アンナ・ボレーナ」を映像で鑑賞しました。デイヴィッド・マクヴィカーの演出、マルコ・アルミリアート指揮メトロポリタン歌劇場による演奏、2011年10月15日の収録です。 METが企画したテューダー朝三部作、その第1作は「アンナ・ボレーナ」でした。三部作の中で、最も人気のある演目となるでしょうか。それは、この作品の上演史におけるマリア・カラスの功績によるものかもしれません。 このMETでのテューダー朝三部作、演出家はマクヴィカーで統一されているものの、必ずしも演出...
オペラ鑑賞備忘録 | 2019.11.02 Sat 22:30
今日はプッチーニの「トスカ」を映像で鑑賞しました。映画版として作成されたもので、監督はブノワ・ジャコ、アントニオ・パッパーノ指揮ロイヤル・オペラによる演奏、2001年の収録、本邦公開は2002年10月12日です。 私が鑑賞したディスクはDVDですが、一昨年、"4K ULTRA HD"のBlu-rayとして再リリースされたようです。主役3人がジャケット写真を飾っているのですが、題名役とカヴァラドッシよりも、スカルピアが大きく写し出されています。ストーリーとしてはスカルピアに翻弄された二人ですが、これは、こ...
オペラ鑑賞備忘録 | 2019.10.27 Sun 22:50
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