JUGEMテーマ:美術鑑賞 GALLERY.b.TOKYO(中央区京橋3-5):では、藤波洋平展。 会場風景。 展覧会タイトルはー背中にある虹ー。 人物を正面から描いています。 立体感、奥行きは排され、 全体がフラットに描かれています。 特定の場面の特定の人物の再現というより、 人の内面を際立たせた図像化ようです。 正面やや左寄りの女性全身正面像。 薄目を開けて気だるげにこちらを見ています。 服が特徴的で、素足です。 この状況がポンッと空間に放り出され、 あとは観る側との沈黙の対話が始まり...
画廊めぐりノート | 2023.09.19 Tue 05:03
JUGEMテーマ:美術鑑賞 アートスペース羅針盤(中央区京橋3-5)では、菅沼正之展。 会場風景。 展覧会タイトルはー自然とともにー。 作家は田園を歩き、 孤高の巨木に出会い、驚きます。 その驚きを驚きのまま、木炭で紙上にとどめようとします。 気の前にイーゼルを立て、 直接描き取ろうとします。 解説や説明、再現ではなく、 驚きの意味をモチーフを足掛かりに、 自身を掘り下げてゆきます。 結果、優れた写実になっていますが、 紙上に現れるのは存在感と、 存在感を支える巨木からのエ...
画廊めぐりノート | 2023.09.18 Mon 04:43
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャルリー東京ユマニテbis(中央区京橋3-5-3)では、 井上雅之展。 会場風景。 展覧会タイトルは「―形に囲まれる― マケット」。 ※マケット:模型 河原には無数の石ころが転がっています。 同じ形が一つもないのと同時に、 スケール、素材はほぼ似通っています。 なぜなら同じ場所にあるということは、 その成り立ちが共通だからです。 地方や川によって、根本的な成り立ちの違いによる、 大きな差異が生まれます。 筆者が印象記の最初に、 河原の石の話から始めたか...
画廊めぐりノート | 2023.09.17 Sun 04:57
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャルリー東京ユマニテ(中央区京橋3-5-3)では、 町谷武士(まちや・たけし)展。 会場風景。 展覧会タイトルはーSTAR PEOPLEー。 原始的で、土俗的で、おどろおどろしい。 アニミズム的な呪力も漂う。 美的にはネガティブ要素に満ちていても、 魅かれるものがあり、 立ち去りがたく見つめます。 この下手上手さの境地には あざとさだけでは行き着けません。 人の感性の、 不快と快適が混じり合う面白みです。 妙に親近感を覚えてしまうのは、 それは、他人の想像...
画廊めぐりノート | 2023.09.16 Sat 04:40
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャラリーなつか (中央区京橋3-4)では、大橋朋美展。 会場風景。 日常の生活の結果、 日記やメモ書き、レシート、チケットなどの 紙媒体が残されてゆきます。 それらは意図せずに刻まれた、 自分時間の軌跡といえます。 紙媒体の中から作家は選択、トリミングして、 一枚の平面に再構成し、 着色を施し、一枚の版画に仕立てます。 バルサ材木をあたかも小石のように削り出し、 表面に雁皮刷りの版画を貼り包(くる)みます。 標本箱体裁の額には、 小石群、版画シ...
画廊めぐりノート | 2023.09.15 Fri 05:02
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャラリー川船(中央区京橋3-3)では、大森 愛展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ー空と地上とー。 私に何かを伝えようとする相手が、 叫べば、離れて耳をふさぎ、 囁けば、近付いて耳をそばたてます。 どちらがよりよく伝わるのを、 美術という視覚情報による表現に置き換えてみると、 興味深いテーマになります。 インパクトの強い造形、 インパクトの弱い造形。 大森 愛の造形はか細い。 実は造形すらなくて、 すでに造形された既製品のガラスコップやスチール箱...
画廊めぐりノート | 2023.09.14 Thu 04:54
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ホワイトストーン・ギャラリー(中央区銀座5-1-10)では、 フロレンティン・ホフマン展。 会場風景。 展覧会タイトルはーMORE Yellowー。 二次元であれ、三次元であれ、 制作の目的が、 伝えるべき情報の、分かりやすく正確な伝達、 あるいは、用途の効果的な達成なら、 デザインの領域になるし、 分かりやすさ、明確な用途を求めない、 むしろ、曖昧さ、 受け取られ方、使われ方の多様性なら、 アートとなるのでしょう。 正面に置かれた3体のアヒルは、 もっ...
画廊めぐりノート | 2023.07.24 Mon 04:53
JUGEMテーマ:美術鑑賞 NICHE GALLERY(中央区銀座3-3)では、 川合朋郎(Tomoro Kawai)個展。 会場風景。 展覧会タイトルはーキリタチノボルー。 具体的なものが丁寧に再現的に描かれる一方、 筆が荒っぽく走り、 絵具の跡が拡散します。 この緩急というか、 テンション、モードの違いが同一画面に混在することで、 画面は意識と無意識を同時に、 内面全体を俯瞰する場になります。 こうだから(客観)こう感じる(主観)は、 行つ戻りつ斑模様となったまま、 記憶全体となります。 ...
画廊めぐりノート | 2023.07.23 Sun 04:46
JUGEMテーマ:美術鑑賞 GALLERY枝香庵Flat(中央区銀座3-3)では、 島村洋二郎展。 会場風景。 展覧会タイトルはー洋二郎没後七十年展ー。 仕事や義務、責任からではなく、 止むに止まれぬ衝動によって、 描かざるを得ぬから描かれる絵画は、 そもそも他人への媚びや自己主張が目的ではないので、 いわゆる、他人にとってのわかりやすい美しさはありません。 自身にとって、 どうしようもないかけがえのなさがあるので、 それを絵画にすることで確かめようとしているようです。 例えば、同じく37...
画廊めぐりノート | 2023.07.22 Sat 05:04
JUGEMテーマ:美術鑑賞 コバヤシ画廊(中央区銀座3-8)では、濱田樹里展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ー創世譜~歓喜~ー 八曲一双の大きな屏風仕立ての作品が3点。 屏風はそもそも 装飾を兼ねた部屋の仕切りなので、 用途、成り立ち的に建築の一部で、 空間(インテリア)を構成する要素です。 実際、画廊に入った体感は、 絵画の展示空間というより、 濃密な空気に満ちた空間に身を置いたという趣です。 植物由来の図像が描かれますが、 何かの再現を目指したのではなく、 生命...
画廊めぐりノート | 2023.07.21 Fri 05:14
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