JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャラリー檜 B・C(中央区京橋3-9)では、 稲 憲一郎展。 会場風景。 絵画は描くという行為の、最終的な結果ですので、 構想、スケッチ、最初の絵、 訂正された絵、 重ねられた絵、消された絵など、 画業の過程の姿は、 作品からは消えています。 しかし、一つ一つの過程は、 絵画ではないかといえば、 ある意思の元で描かれた視覚情報である以上、 絵画には違いなく、 作品という状態は恣意的に与えられた、 一つの偶然なのかもしれません。 稲 憲一郎の作品を仔...
画廊めぐりノート | 2022.02.01 Tue 04:44
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャルリー東京ユマニテbis(中央区京橋3-5-3)では、 松尾一男展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ー記憶と記録2022ー。 バーコードは、黒白縞線の、太さ配置によって、 デジタル信号に置き換え、 データを取り出す仕組みです。 味も素っ気もないみてくれですが、 膨大な情報を宿しています。 一方でヴィジュアル的には、 単なる線の組み合わせに過ぎず、 美的鑑賞に堪える視覚情報ではありませんが、 作家は姿と内容のギャップに驚き、 姿を集積し、極大化し、...
画廊めぐりノート | 2022.01.31 Mon 05:06
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャルリー東京ユマニテ(中央区京橋3-5-3)では、 村井進吾展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ーハスバタケー。 ハスバタケとは、蓮畑なのでしょうか・・・。 最も何も語らぬ形態は、 球ではなく立方体のようです。 ドナルド・ジャッドもその「無題」シリーズで、 立方体を多用しましたが、 その趣旨は、物語から物質への移行のための、 「つくろうとしないこと」への手段ですが、 村井進吾の場合、 逆に、濃密な物語を表すのではなく、 封じ込めようとした結果が、...
画廊めぐりノート | 2022.01.30 Sun 05:07
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャラリーなつか(中央区京橋3-4)では、岡田育美展。 会場風景。 水性油性混合木版による静かな心象風景。 木版画でここまで微妙で淡く、繊細な表現が出来るのだと、 感心します。 その微妙で淡く、繊細さによって、 画面は、場所や出来事を特定せず、 観る側にとって、 自分の戻りたい場所への入り口になります。 広い水面があって、 あたりを映し込み、 あるいは、船が浮かび、 雪や花びら、光が舞います。 心地良いふわりとした感覚。 風景はゆっくり動いてい...
画廊めぐりノート | 2022.01.29 Sat 05:11
JUGEMテーマ:美術鑑賞 T-BOX(中央区八重洲2-8)では、水野 朝展。 会場風景。 仏像、観音像という実体を描いていた 具象表現ではなく、 目の前に仏様や観音様を感じた時の 有難さや畏れ、 あるいは驚きをそのまま絵画にしてみた、 といった抽象表現のようです。 篤い宗教心や信じる確信があるからこそ、 気持ちを絵画まで引き上げる、 パワーが自ずと生じるのでしょう。 絵画を観る側は、 絵画から、絵画を描かせた心へと 逆行してゆきますが、 絵画が優しく、すっと馴染んでいけるよ...
画廊めぐりノート | 2022.01.28 Fri 05:08
JUGEMテーマ:美術鑑賞 中長小西(中央区銀座1-15-14)では、 関島寿子・小川待子・留守玲展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ー想いを紡ぐ:三人の発露ー。 トウかごの関島寿子、陶芸の小川待子、 金属造形の留守 玲(ルス アキ)の3人展。 手段は工芸ですが、 作品は用を持たない純度の高いファインアート。 工芸ならではの 豊かで深みのある表情をまといつつ、 フォルムは強靭で、 観る側に、視覚とともに、 感覚へダイレクトに波動が迫ってきます。 植物らしさ、土らしさ、金属らしさと...
画廊めぐりノート | 2022.01.27 Thu 04:43
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ホワイトストーン・ギャラリー(中央区銀座5-1-10)では、 EACH展。 会場風景。 気鋭の若手作家10名によるグループ展。 観ながら巡ってゆけば、 次々と、 10通りのエッジの効いた、気合の入った 美の在り方に出合える、 充実した贅沢なひと時です。 美術なので、色や図像、形態が表現の媒体になりますが、 その方法論の多様さと、 それぞれの作家の確信の強さに驚きます。 抽象表現は、目の前のものをそのまま描かず、 作家の頭の中での発酵を経て、 分解して...
画廊めぐりノート | 2022.01.26 Wed 04:44
JUGEMテーマ:美術鑑賞 NICHE GALLERY(中央区銀座3-3)では、 坂口竜太個展。 会場風景。 油絵具のマチエールが静かに詩情を語ります。 一連のドローイング作品があって、 それぞれには、「30分30秒の楽しみ」という風に、 描くのに費やされた時間が作品名の副題で付いています。 何かを描き、再現することよりも、 描くことの行為そのものが、 画家における、絵画の目的になっているようです。 描くことによって、 絵画が出現しますが、 その絵画との出会いは...
画廊めぐりノート | 2022.01.25 Tue 04:49
JUGEMテーマ:美術鑑賞 OギャラリーUP・S(中央区銀座1-4)では、 須藤萌子展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ー湖を額装するー。 深みのある紺色、藍色に引き込まれます。 鑑賞は、画面で何が起こっているのか、 覗き込む感じです。 複雑な画面です。 渦や波や泡(あぶく)などが 画面を覆っていて、 それらは風景的要素ながら、 作家の心の機微と重ねられたようです。 画家の記憶のなかに風景が蓄積する。 その中から拾い上げるように、 これらのコンポジションが出来上がっている。 ...
画廊めぐりノート | 2022.01.24 Mon 04:56
JUGEMテーマ:美術鑑賞 Oギャラリー(中央区銀座1-4)では、大田原桜子展。 会場風景。 明らかな抽象表現なのですが、 しっかりとした形になっています。 それは、何もないところから、 生み出された形というより、 形のある実態をまずは構成し、 その再現から始めた画業が、 画家の心象という時間や場所を通過する過程で、 形は形でなくなり、 別の個性が与えられたようです。 捉えられた形は、 とらえどころのなさの深みに落ちてゆき、 再現する試みは、発見する試みに置き換わる。 ...
画廊めぐりノート | 2022.01.23 Sun 05:06
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