JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャラリー麟(中央区京橋2-6)では、鈴木淳夫展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ー彫る絵画 – 銀ー。 絵画は二次元上の表現なので、 特にキャンバス上に筆と絵の具を使って描くのが必須ではなく、 観る側が認識できる図像が平面上にあればいいのですが、 多くの場合、 正面から鑑賞することが前提になっています。 鈴木淳夫の作品は、 遠目はエンボス調の銀色の面で、 中景で、江戸小紋のような無数の円が見えてきて、 近景で、円は球体の穴であり、 穴には色の層...
画廊めぐりノート | 2021.08.01 Sun 05:05
JUGEMテーマ:美術鑑賞 GALLERY.b.TOKYO(中央区京橋3-5)では、山ノ内陽介展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ーMindfulnessー。 作品には3種の技法が認められます。 一つ目は、肖像画の顔の部分を荒々しく塗りつぶす画法。 色面ではなく、太い線が顔の上を走ります。 二つ目は、純粋な幾何学模様。 あるパターンが繰り返されますが、 人の手は文様的厳密さに対応せず、 恣意的に揺れ動きます。 三つ目は、絵画を皮として扱う作品。 絵画は表皮に過ぎないことは、 誰もが認識してい...
画廊めぐりノート | 2021.07.31 Sat 04:50
JUGEMテーマ:美術鑑賞 アートスペース羅針盤(中央区京橋3-5)では、 秋葉真由子個展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ーくだらないことの中にー。 色合い、肌合い、ミニマルへの志向、 描かれたことより、 その奥の深淵が見えてくることなどで、 これらの画業のベクトルの遥か先に、 香月泰男がほかに見えるようです。 会場の一番大きな壁の「夢のなかへ」。 グラフィカルに単純化された図像は、 犬と人が添寝している様子。 筆者も人生のほぼ全期、家犬がいますので、 この、顎を下から見たとき...
画廊めぐりノート | 2021.07.30 Fri 05:08
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャルリー東京ユマニテ(中央区京橋3-5-3)では、 加納光於(KANO Mitsuo)展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ー 「波動説」インタリオをめぐってー。 《「波動説」―intaglioをめぐって》シリーズ全34点が、 1985年の発表以来36年振りに全点展示されています。 インタリオとは、版画の凹版技法の美術用語で、 「波動説」は、筆者は不案内ですが、 ニュートンによる光の粒子説に対する、 ホイヘンス提唱の光の波動説の意かと思われます。 語彙と作品の関...
画廊めぐりノート | 2021.07.29 Thu 04:46
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャラリーなつか(中央区京橋3-4)では、チョン・ダウン展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ードッペルゲンガーノートー。 モチーフは人物。 ポートレートというより、 スナップショット的に ある場面の、ある仕草が捉えられています。 同じテーマが異なるテイストで描かれた連作は、 並べることで、 興味深い美的効果が生まれています。 それぞれの作品は、 モデルの個性やある場面の再現が目指された訳ではなく、 それらはきっかけに過ぎず、 版画にする行為を通し...
画廊めぐりノート | 2021.07.28 Wed 05:09
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャラリー小柳(中央区銀座1-7)では、still life 静物展。 会場風景。 静物画は絵や写真のモチーフが動かずに静止しているもの。 具象表現の異なるカテゴリーとして、 人物画、風景画があります。 風景も静止しているようですが、 季節や天候によって、刻々と変化していて、 その、ある状態を捉えるという気分で、 静物ではありません。 人物画、風景画は、 動き、変化し続けるなかの、ある刹那を美的に凍結させ、 静物画は、凍結している状態を、 二(三)次元に美的に...
画廊めぐりノート | 2021.07.27 Tue 04:56
蝉の声が夏の暑さをより一層引き立てる今日この頃。みなさまいかがお過ごしでしょうか。 さて、みぞえ画廊では「野見山暁治の21世紀」を8月9日(月)まで開催いたしております。本展では2000年以降の作品に焦点を当て、大作を含む約35点の作品をご覧いただきます。 昨年12月に画家が100歳を迎え、それを記念する個展が国内数ヶ所で開催されました。それらで発表された新作の一部が本展に展示されており、福岡では初めての公開となります。 本館では、2019年頃から2021年までの近作を展示し...
みぞえ画廊 スタッフブログ | 2021.07.26 Mon 12:05
JUGEMテーマ:美術鑑賞 巷房1・2(中央区銀座1-9)では、永井研治展。 会場風景。 手の動きが現れたような、円弧の繰り返し。 線は太く、細く、 シャープに、緩やかに。 色は淡く、濃く。 画面の隅々まで均等に張り巡らされた 描線の緊張と弛緩は、 作者自身の美的衝動のたまもので、 結果、「画面に残す」という行為の時間が 見えています。 コントロールしようとしつつ、遊ばせた 絵の具のあとは、 作者の内面から離れて、 絵画そのものへと導いている。 そん...
画廊めぐりノート | 2021.07.26 Mon 04:55
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ホワイトストーン・ギャラリー(中央区銀座5-1-10)では、 Ronald Ventura(ロナルド・ヴェンチューラ)展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ーComic Stripes(コミックストライプ)ー。 凄まじく高いクオリティのフォト・リアリズム。 寓意や、メッセージ云々より、 まずはその人間離れした画力に ほれぼれと見入ってしまいます。 フォト・リアリズムは、写実絵画とは異なり、 もとになる写真に対して写実的です。 今回の作品群はモノクロ写真ベースなので、 一...
画廊めぐりノート | 2021.07.25 Sun 05:09
JUGEMテーマ:美術鑑賞 StepsGallery(中央区銀座4-4)では、うのぜみ2021展。 会場風景。 今回が10回目となる、 嵯峨美術大学の宇野和幸先生と 教え子たちとの展覧会。 絵画の木本小百合と写真の山崎結子との3人展です。 展覧会タイトルは、ー私的に感覚される質についてー。 まさに、抽象表現とは、 個人的に、 見えるではなく、感覚される、 形態ではなく、質の表現です。 逆に、質への直観は個人的な出来事で、 感覚で捉えるしかないとも言えます。 山崎結子は、まずは出来事を実体として...
画廊めぐりノート | 2021.07.24 Sat 04:58
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