JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャラリーQ(中央区銀座1-14)では、小野正弘展。 会場風景。 まるの漢字表記は、円、丸です。 図像としてのまるは、 平面なら円で、立体なら丸。 自然界に存在するものは丸く、 円は、概念として認識されます。 絵画は二次元なので、 丸を円で表現する技術といえます。 絵画の多くの場合、 描かれたのは円であっても、 気分は丸なのですが、 小野正弘の場合、 気分からすでに円で、 その強引さには清々しい説得力があります。 ピクトグラムではなく、 アー...
画廊めぐりノート | 2021.07.13 Tue 05:09
JUGEMテーマ:美術鑑賞 銀座K's Gallery-an(中央区銀座1-13)では、藤澤紀子展。 会場風景。 作品名のフロリダエとは、 オーストラリアやオランダで開催される花の展示会のことのようです。 描かれた花は、 花そのものというより、 さらに、自然に咲いている様子というより、 花がある場所、花が香る空気、 花が揺れる時間など、 花と共にある気付き、驚きが描かれている様です。 鮮やかな色、多くの色は使われず、 事物ではない、どう捉えたかという心の動きが 表現されます。 このよ...
画廊めぐりノート | 2021.07.12 Mon 04:46
JUGEMテーマ:美術鑑賞 銀座K's Gallery(中央区銀座1-13)では、平尾武夫展。 会場風景。 イヴ・クラインという前衛美術家がいます。 青いインクを女体に塗りつけ、 カンバスに痕を残していくパフォーミングアート、 「人体測定」(1960)が代表作です。 他の作品にも 常に、同じ自らが開発した青の染料を使用していますが、 この顔料を「インターナショナル・クライン・ブルー(IKB)」と名づけ 特許登録を行っています。 平尾武夫がこの(IKB)を入手したことから、 この画業が起動して...
画廊めぐりノート | 2021.07.11 Sun 05:22
JUGEMテーマ:美術鑑賞 SILVER SHELL(中央区京橋2-10)では、 陳芃宇(CHEN PENG-YU)展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ーGiftー。 「神は細部に宿る」という言葉(格言)があります。 筆者は20世紀のモダニズム建築の巨人、 ミース・ファン・デル・ローエの言葉として理解していますが、 それまでの様式主義から、 装飾を廃したストイックなモダニズムへと導いた 建築家の言葉としてはなんだか逆説的ですが、 実は、 ディテールを徹底的に詰めなければ、 モダニズム建築は、 建築にはな...
画廊めぐりノート | 2021.07.10 Sat 04:37
JUGEMテーマ:美術鑑賞 アートスペース羅針盤(中央区京橋3-5)では、森川渉展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ーいつの日もー。 少女(画家のお嬢さん)の日常風景。 「いつの日も」なので、日ごろの暮らしのなかで、 必ず現れる、起こる、大切なことが、 描かれているようです。 それぞれの作品には、 3つの図像的アイコンがあります。 それは、 イトトンボ、七宝文様、銅箔を腐食させた緑青。 日常の流れに見え隠れする約束事。 意識されないものの、 それがあれば安心し、なければ不安...
画廊めぐりノート | 2021.07.09 Fri 05:18
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャルリー東京ユマニテ(中央区京橋3-5-3)では、川島清展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ードローイング ボリューム IIー。 川島清は、ミニマルで素材感が強く滲む抽象彫刻家でもあります。 立体作品と平面作品が 作家の中で、どのように棲み分けられているのか、 知る由はありませんが、 このように平面作品を観ると、 立体作品の別の見え方、捉え方のような気がして、 それは、 立体作品についてもいえるのだと、 改めて気付かされます。 作家の手が、素材に対...
画廊めぐりノート | 2021.07.08 Thu 04:22
JUGEMテーマ:美術鑑賞 加島美術(中央区京橋3-3)では、 堀江栞(ほりえ しおり)個展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ー声よりも近い位置ー。 モチーフは若い男女。 正面から描いています。 背景は黒というか闇で、 正面の壁の群像図では、皆、国民服を着ていて、 画面は暗く沈んでいます。 照明を落とした会場に、 黒い仕切り壁が迷路状に立てられ、 作品の人物は、それぞれの虚空を見つめています。 無表情ですが、 抑制して無表情を装うというより、 自然体、常態としての無表...
画廊めぐりノート | 2021.07.07 Wed 04:55
JUGEMテーマ:美術鑑賞 ギャラリー川船(中央区京橋3-3)では、矢原繁長展。 会場風景。 素材感が強く漂う、 ミニマルな抽象表現ですが、 「もの派」のようにほぼ未加工のままでは提示せず、 素材は、原稿用紙や楽譜のような、 表現における基材に過ぎず、 そこに刻み込まれた痕跡が、 表現されたことのようです。 耳をすませば聞こえるはずという、 不思議なプレッシャーがあります。 波間から流木が顔を出すように、 文字や記号、図形が現れ、 これらの作品は、言葉や図像...
画廊めぐりノート | 2021.07.06 Tue 05:18
JUGEMテーマ:美術鑑賞 T-BOX(中央区八重洲2-8)では、 儘田能光(ママダヨシテル)作品展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ー紙と面の重なりー。 線や面は単体では美的刺激を生まず、 複数が集まり、離れ、交わり、重なり、 結果、関係という出来事が発生すれば、 鑑賞は、詩的体験となります。 では、平面上に絵画として描かれることと、 儘田能光の作品のように、 厚みを持つパーツの構成として表現されることの、 鑑賞上のイメージはどのような相違があるのか。 真正面から見れば...
画廊めぐりノート | 2021.07.05 Mon 05:15
JUGEMテーマ:美術鑑賞 GALLERY枝香庵(中央区銀座3-3)では、 高垣勝康・リミ展。 会場風景。 展覧会タイトルは、ーふたつのあしたー。 2017年に他界した彫刻家の高垣勝康と、 その妻で、彫刻の高垣リミ二人展。 二回に分けて紹介します。 二回目は高垣リミの作品。 正面の壁に牛の頭らしき大きな塊が二体。 黙してこの場に居ます。 発する言葉や予感させるメッセージはなく、 ここに在るという重みに耐える感じで、 虚空を見ています。 魅力はあるものの、 その魅力の意味は言葉にできるサイズ...
画廊めぐりノート | 2021.07.04 Sun 04:53
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